MOMから、お母さん、お父さんへのメッセージ
赤ちゃんご出産おめでとうございます。
みなさん、よくがんばられました。
これから赤ちゃんとの生活が始まりますが、どうぞ緊張しないでくださいね。
初めてお母さんになると、なぜかお父さんもお母さんもとても完全主義?のようになってしまう方が多いようです。
育児書や医療者の意見、家族や友達の意見などなどに振り回され、「こうしなければ」「こうならなければ」と考えてしまいます。
でもね、ちょっと待って。赤ちゃんもあなたと同じ、ひとりの人間です。
あなたと同じ人間はこの世界のどこにもいないように、赤ちゃんも同じ子はひとりとしていません。
たとえ同じ日に生まれても、同じ時間に生まれても、同じ名前でも、同じ性別でも、たとえ双子であっても別々です。似ている部分はあっても決して同じではないのです。
赤ちゃんは、「赤ちゃん」というロボットでも既製品でもありません。生まれた時から、本に書かれているようにきちんと成長してゆきません。
すぐ良く飲んで、よく眠り、良く笑い、なんてありっこないとおもってください。
私も、あなたも、誰もが、同じ気分、同じ考え、同じ行動を毎日とるでしょうか?
おなかがすく日もすかない日もあります。早く眠りたい時も、眠れない気分の時もあります。穏やかな気分の時も、わけもなくいらいらするときもあります。
赤ちゃんだって同じです、いえ、もっともっとたいへんなんです。
赤ちゃんはミルクをお腹いっぱいに飲んで、眠って、それだけで平和に見えますが、実は決してそうではありません。
9ヶ月も赤ちゃんはお母さんのお腹の中で何もかもお母さんが整えて、与えて、育ってきました。
ところが生まれた途端に、お母さんと離れて、自分の体を使い、頭を使い生きてゆくことになりました。
すべてがいきなりはじまったようなものです。
赤ちゃんのこの環境の変化は想像できないほど大きな変化です。暖かなまゆの中から、大きな宇宙に放り出されたのと同じです。
生まれた途端に、赤ちゃんはこの環境変化に慣れ、精神と肉体の発達に慣れるように恐ろしいほどのめまぐるしい変化のなかで毎日を送ります。
まったなし、NOもなし、小さな体で毎日の変化をどんどん、どんどん受け止めてゆかねばなりません。
脳は毎日発達し、感受性も発達します。でも、体の動きは遅れて発達するため、ストレスは大きくなります。
そんな赤ちゃんは、お母さんに寄り添いたい。だって、ずっと一緒に命を重ねてきたのですから。
いきなり、「さぁ、今日から別々、立派な赤ちゃんになりましょう」なんてできっこありません。
お母さんに寄り添う時が赤ちゃんの唯一の幸せ、喜び、安心なのです。それだけは赤ちゃんが生まれた時から知ってることなんです。
赤ちゃんにとっては、お母さんが母乳をちゃんとくれるとか、おむつをこまめに変えるとか、お風呂に入れるとか、そんなことよりもおもいっきりくっついて欲しい、それだけが一番なんです。
お母さんのぬくもり、心音、やさしい声、笑顔が赤ちゃんの求めるものなんです。
物事の道理がわかり、言葉が話せて、意志が伝えられる私たちだって、転居や転勤、転校などの大きな環境変化にすぐ対応できますか?
食べ物の変化や、生活習慣の変化にすぐ対応できますか?
わたしはできません。何日も、何ヶ月も、時に何年もかかる人もいるはずです。
私たちよりもっと激しい環境変化をする赤ちゃんに、「育児書通りの赤ちゃん」を求めないでください。
お腹にいた時と同じ、それ以上の時間をかけて赤ちゃんは成長し、自分がお母さんと一体ではないことに目覚めてゆくのです。
一人歩きをはじめて、初めて赤ちゃんはお母さんに背を向けて歩くことができるのです。
それまでは、お母さんのそばにいたいのです。
完全なお母さん、お父さんになるのではなく、赤ちゃんが求めるままでいい。
マニュアルにあるお母さんを、お父さんを選んで赤ちゃんはやってきたのではありません。
あなた方を愛してやってきただけ。おとなの目で赤ちゃんを見ないでください。おとなの都合で赤ちゃんの生活を考えないでください。
家族の一員としてのルール、生活のリズム、しつけ、社会性は、赤ちゃんが「赤ちゃん」と「両親」とが別々の人間だと理解するようになってからで良いのです。
赤ちゃんが親に背をを向けて立てるようになるまでは、赤ちゃんの日々の成長や変化をしっかりと受け止めながら見守ってあげてください。
「産んでくれてありがとう」
「お母さん、お父さんになってくれてありがとう」
赤ちゃんからの100%、愛だけのメッセージ、受け止めてください。
「生まれてくれてありがとう」
「私たちの子供になってくれてありがとう」
親子の出会いは奇跡の出会いです。
本当に、本当におめでとうございます。
MOmFamily Support
Michelle Yuki Leon